もしかして認知症?加齢による物忘れとの違いとは

買い物に出かけて必要なものを買い忘れてしまった、人の名前がなかなか思い出せない、財布や鍵などの大事なものをいつも探している気がする…。
日常生活の中で、物忘れによる困りごとが重なると「もしかして認知症かも?」と心配になってしまいますよね。

今回の記事では加齢による物忘れと認知症との違いを分かりやすい例で説明します。
そして簡単な診断ツールの紹介もしますので、ご自身や家族の物忘れが気になる方はぜひ試してみてください。

一般的な「物忘れ」の症状とは

年齢相当の物忘れであれば、後から思い出せるのが特徴です。
前日の夕食メニューを忘れてしまった場合、ヒントで思い出せるなら「物忘れ」、食べた事実そのものを忘れている場合は「認知症」という例えがあります。

健康な若い人でも、突然「昨日の夕飯何を食べましたか?」と聞かれて、即答できる人は多くないでしょう。
ヒントとして料理の材料を伝えたり、食べた時の反応や感想を伝えたりすることによって「そういえば昨日は焼き魚と煮物を食べた!」と思い出せれば問題なしといえます。

買い物から帰ってきて、醤油を買おうと思っていたのに買い忘れてしまった!というような例であれば、一般的な物忘れとして心配はないでしょう。
出かける前に「そういえば醤油が切れていたな、買い物に行ったら忘れないようにしよう」と思った事象を、帰宅してから思い出せているからです。

このような場合は、メモを取るなどの工夫で簡単に対処することができます。日常の生活の中で、脳トレや運動、規則正しい生活にバランスの良い食事などを意識しておこなうと、改善する場合も十分にあります。

認知症における「物忘れ」の症状とは

一方で認知症の、もの忘れは買い物に出かけたのに、出かけた目的が分からなくなってしまうような状態です。

スーパーに着いても目的がわからず、とりあえず必要そうなものを購入するという行動は、初期の認知症ではよく見られる行動です。冷蔵庫内に同じものがたくさん入っている…ということがきっかけで認知症に気付くケースも見られます。

このような状態が続くと、目的地にたどり着けず、道に迷って帰宅できなくなる…ということも考えられます。長時間の移動で体調を崩したり、場合によっては事故にあったりする危険もありますので、その前に周囲の気付きが重要になるでしょう。

先に挙げた食事の例では「骨が多いから食べにくいと言っていましたね」や「大根に味が染みておいしいと言っていましたね」等とヒントを出しても思い出せず、「私は夕食を食べていない」と主張することもあります。

このような場合は夕食の記憶が丸ごと欠けてしまっているので、「夕食は食べましたよ!」と言っても、本人は納得しないでしょう。

「もしかして認知症?」と思ったら

自分や家族が「もしかして認知症かも?」と思った時には、早めの専門医受診が必要です。
認知症は自然に治癒することは、ほとんどなく時間の経過と共に徐々に進行していく可能性が高いものです。

現在の医学では、認知症を完全に治療することは難しいですが、進行を緩やかにすることは可能。
早めの受診によって、穏やかに自宅での生活を続けられる可能性は十分にありますので、積極的に検討することをおすすめします。

認知症かどうかを判断するための簡易的なテストというものもあります。そのテストで良い結果が出なかったとしても、すぐに認知症と決めつけることは避けましょう。
あくまでも参考程度にとらえていただき、目安として使用するようにしてください。

認知症自己診断テスト

クイズ形式で気軽に取り組めるテストです。

認知症予防協会「認知症自己診断テスト」

http://test.ninchishouyobou-k.com/

長谷川式簡易知能評価スケール

実際に医療機関などで用いられているチェックシートです。
精神科医の長谷川和夫先生が開発、一部改訂を経て現在でも広く利用されています。

認知症ねっと「長谷川式認知症スケール」

https://info.ninchisho.net/check

専門医とは何科のこと?

最近同じことばかり話すようになった、いつも何かを探しているようだ…認知症の初期に現れるサインはさまざまなものがあります。
おかしいな?と感じた場合には、なるべく早めに専門医の受診を検討しましょう。

下に紹介するサイトでは、全国の「もの忘れ外来」や「認知症外来」などの専門医を検索できます。

公益社団法人 認知症の人と家族の会

近くに「もの忘れ外来」や「認知症外来」がない場合は、精神内科や精神科、脳外科や脳神経外科などを受診するとよいでしょう。
またかかりつけ医に相談して、紹介状を書いてもらうのも有効です。

仮に認知症と診断されたとしても、それで人生が終わりだと悲観する必要はありません。
認知症であっても、その人の持つ能力に応じて生活を豊かに送ることは十分に可能です。

そのためには、周囲の人たちの「認知症に対する理解」が大変重要になってきます。

まとめ

高齢になると、もの忘れに関する悩みがよく聞かれます。
「認知症になったら大変だ」、「認知症にならないように予防しよう」そのように考える人が多いと思います。

しかし認知症はいまや、非常に身近な病気になっています。

認知症の予防について考えると同じように、「もし認知症になった時にはどうすればよいか」という視点も重要です。相談できる機関はどこにあるのか、どのような福祉サービスをつかえるのか、お住まいの地域の情報を集めておくことも大切です。

認知症予防に積極的に取り組みながら、もしもの時の情報収集も欠かさずおこない、万が一認知症になっても安心して暮らせる土台作りをしていくことをおすすめします。

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